本番環境構築前の検証の為、検証環境にOEM13cを導入しているのですが、リポジトリDBに以下のエラーが多発(1時間おきに発生)していました。
ORA-12012: error on auto execute of job "SYSMAN"."EM_ECM_VCPU_JOB"
ORA-00942: table or view does not exist
ORA-06512: at "SYSMAN.EM_ECM_VCPU_COLLECTION", line 1720
環境は以下の通りです。
ちなみにリポジトリDBに12.1という古いバージョンを使っているのは、OSが古く19cがインストールできない為です。
早速MOSで調べてみると、バージョンは異なるものの、近そうな事象を見つけました。
EM 12c: Execution of the Enterprise Manager 12c Cloud Control EM_ECM_VCPU_JOB Job Fails with Message: ORA-12012: error on auto execute of job "SYSMAN"."EM_ECM_VCPU_JOB" (ドキュメントID 1570105.1)
こちらの回避策は12.1.0.5にアップグレードする事となっているのですが、既に13.3です。
更に類似例を見つけました。
Bug 17066821 - ora-12012 error from em_ecm_vcpu_job when vt plugin is not present (ドキュメントID 17066821.8)
こちらの該当バージョンは10.1.0.1.0以降となっており、MGMT$VT_VS_HW_CFGというビューが作成されない事が原因とあります。
回避策はVT Plugin(Oracle Virtualization)のデプロイです。
オンライン更新のできない環境なので、オフラインモードにして自己更新画面から対象のプラグインを選択します。13.2は使用可能になっていますが、最新の13.3が欲しいのでまずダウンロードします。
ダウンロードしたzipファイルをリポジトリDBにインポートします。
$ emcli login -username=sysman -password=Passw0rd
Login successful
$ emcli import_update -omslocal -file=/work/p25602742_112000_Generic.zip
インポート結果の確認です。
$ emcli list_plugins_on_server
OMS name is test:4889_Management_Service
Plug-in Name Plugin-id Version [revision]
Oracle ZFS Storage Appliances oracle.sun.oss7 13.3.1.0.0
Oracle Cloud Framework oracle.sysman.cfw 13.3.2.0.0
Oracle Database oracle.sysman.db 13.3.2.0.0
Oracle Fusion Middleware oracle.sysman.emas 13.3.1.0.0
Systems Infrastructure oracle.sysman.si 13.3.2.0.0
Oracle Virtual Infrastructure oracle.sysman.vi 13.3.2.0.0
Oracle Virtualization oracle.sysman.vt 13.3.1.0.0
Oracle Exadata oracle.sysman.xa 13.3.2.0.0
この後、プラグイン画面からデプロイ先に「管理サーバ」を選択してデプロイします。
デプロイにはリポジトリDBの再起動が伴います。
デプロイ後に確認すると、無事、MGMT$VT_VS_HW_CFGビューとシノニムが作成されていました。
SQL> select owner,object_type from dba_objects where object_name='MGMT$VT_VS_HW_CFG';
OWNER OBJECT_TYPE
-------------------- -----------------------
SYSMAN VIEW
SYSMAN_RO SYNONYM
MGMT_VIEW SYNONYM
この後、ORA-12012が発生する事は無くなりました。