おらくるのいる生活

OracleのDBAとしての、障害対応やらパフォーマンス・チューニングやらの日々を綴っています

RHEL 8にOracle19cをインストールする方法(2)

前回の続きです。

bismarc256.hateblo.jp

結論から言うと、RHEL 8にOracle19cをインストールする時のポイントは以下の4点になります。

  • 19.3にはRHEL 8に固有の前提条件チェックは含まれていない為、OSが RHEL 8 であると想定して関連するチェックを実行させる為、環境変数をセットする
  • RHEL 8上に19.3はそのままではインストールできない為、-applyRUモードを使用して19.6以降のRUをインストールと同時に適用する
  • -applyRUモードは19.3に同梱のopatchでは実行できない為、最新のopatchを使用する
  • SELinux を "permissive" または "disabled"に設定する。

 

まず環境変数ですが、以下の様に設定します。

$ export CV_ASSUME_DISTID=OL7

次に-applyRUモード。

適用するRUをunzipし、unzip先のディレクトリを以下の様に指定します。

検証機ではGIもインストールする為、

「パッチ31750108: GI RELEASE UPDATE 19.9.0.0.0」を使用しました。

$ /u01/app/19.0.0/grid/oui/bin/runInstaller -applyRU /work/patch/31750108

 使用するopatchが古いと、以下のエラーが発生します。オプションが不正だと怒られてますね…

$ /u01/app/19.0.0/grid/oui/bin/runInstaller -applyRU /work/patch/31750108 -silent -responseFile /work/gridsetup.rsp
Starting Oracle Universal Installer...

Checking swap space: must be greater than 500 MB. Actual 6056 MB Passed
Preparing to launch Oracle Universal Installer from /tmp/OraInstall2021-05-31_02-45-03AM. Please wait ...
Oracle Universal Installer, Version 12.2.0.7.0 Production
Copyright (C) 1999, 2018, Oracle. All rights reserved.

The command line arguments '-applyRU', '/work/patch/31750108' are not valid options. Type 'runInstaller -help' at the command line for instructions on appropriate command line usage.
SEVERE:The command line arguments '-applyRU', '/work/patch/31750108' are not valid options. Type 'runInstaller -help' at the command line for instructions on appropriate command line usage.

アップデート後のopatchのバージョンは以下の通りです。

$ /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/OPatch/opatch version
OPatch Version: 12.2.0.1.17

SE Linuxについては古いバージョンでは"permissive" または "disabled"の設定が必要でしたが、その後、不要になりましたね(どのバージョンからだったか忘れましたが)

しかしながらLinux8ではこの条件が復活しており、正しく設定されていないとGIのセットアップ(root.shの実行)がエラーになります。

 

インストールが終了すると、その時点で19.9になっています。

$ sqlplus / as sysasm

SQL*Plus: Release 19.0.0.0.0 - Production on Mon May 31 19:25:42 2021
Version 19.9.0.0.0

Copyright (c) 1982, 2019, Oracle. All rights reserved.


Connected to:
Oracle Database 19c Enterprise Edition Release 19.0.0.0.0 - Production
Version 19.9.0.0.0

SQL> exit

DBも同様にインストールします。

$ export CV_ASSUME_DISTID=OL7

$ /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/runInstaller -applyRU /work/patch/31750108 -silent  -responseFile /work/db_install.rsp

無事、19.9でインストール出来ました。

$ sqlplus /nolog

SQL*Plus: Release 19.0.0.0.0 - Production on Mon May 31 19:53:30 2021
Version 19.9.0.0.0

Copyright (c) 1982, 2019, Oracle. All rights reserved.

SQL> exit

この時点で適用されているのは以下のパッチになります。

Patch description: "OCW RELEASE UPDATE 19.9.0.0.0 (31772784)"
Patch description: "Database Release Update : 19.9.0.0.201020 (31771877)"

OJVMパッチも適用する事が推奨されているので、OJVMパッチを適用。

データベース作成後にはデータパッチも適用して終了です。

 ここまでRHEL 8として説明してきましたが、OracleLinux8でも同様です。